ミュージカル好きならニューヨークでしてみたいこと番外編。リンカーンセンターのライブラリーで過去のミュージカル作品を見るのをご紹介する。
日夜ミュージカル情報を追う皆様はYouTubeなどをご活用されているかと思うが、中々、過去作品はDVDになっていなかったりすると観る機会がないのではないでしょうか?
なんと、そんな過去作品を無料で閲覧できる図書館があるのだ。
▽全体のまとめはこちらからどうぞ。
Library for the Performing Arts Programs
世界三大歌劇場の一つ、メトロポリタン歌劇場などがあるリンカーンセンターの少し奥まったところ。ニューヨークの州立図書館の中の一つでありながら、オペラ、演劇、コンサート、バレエ、ミュージカルなどの作品に特化した図書館がある。
楽譜、CD、DVDの貸し出しに関しても群を抜いていそうだが(羨ましいぞ!!)、特に今回ご紹介したいのは3階の資料ブースである。
過去作品が閲覧できるコーナーが!
3階には、オペラの設定資料など貴重な蔵書があるようだ。その中でも、簡単な申請さえすればミュージカルやオペラなどの過去作品を見ることが可能なブースがあるのだ。観劇、舞台好きならぜひ一度足を運んで観たかったあの作品を楽しんではいかがだろうか。
閲覧室は3階の奥にある
3階はエレベーター降りて右手にクロークがあり、手荷物と上着を預ける必要がある。ノートやスマホなどの持ち込みは許可されているので、必要なものや貴重品を取り出して、クロークの警備員に荷物を預けよう。上着も渡すように言われるので、寒がりの人などは事前に着ておいた方がいいだろう。
具体的な申請手順
ここからは実際の作品閲覧までの手順についてご紹介する。なお、英語は必要最低限しか喋れない筆者の試行錯誤の記録のため、訂正情報などあれば教えて欲しい。
見たい作品を事前に調べておく
事前にどの作品の何年度版が観たいのかを調べておいた方がスムーズだ。所蔵作品は以下のページで検索することが可能だ。
▶︎確認先
ニューヨーク州立図書館蔵書検索画面
DVDマークが付いていれば、映像資料があるということになる。
現在上演中の作品については閲覧することができない。現在上演中の作品は以下のリンクを参考にしていただきたい。
週別ブロードウェイ興行成績一覧
(PlayBillより)
事前に閲覧作品の有無を調べたり、上演中じゃないかどうかチェックしないと受付で断られてまごまごすることになる(筆者です)。
図書カードを作成する
筆者は1階の受付で作成したが、3階のブースでも作成できるようである。なお、以下のような手順となっていた。係員さんの指示通りにすれば問題はないと思われる。
- 事前に申請情報を入力する
- 番号を受付へ申請する
- 写真付きIDと、住所がわかる証明書を提示する
入力フォーム
※最後に出て来た番号を控える
証明書の種類についてはこちら
なお、筆者は住所がわかるものを所持していなかったため、3日間限定のカードだよとカードを発行していただいたのだが、外国人だと必ず3日間限定カードなのかは不明。
閲覧室で申請をする
カードを入手したら3階の閲覧室へ移動、閲覧室の受付にて閲覧したい作品名を告げる。
本当はオペラ座の怪人の初演版が観たかったのだが、興行中の作品は閲覧できないとのことなので、ずっと気になっていた作品「春の目覚め」をお願いすることにした。
今回は上記のような形でお伝えしたところ、初演版ではなくリバイバル版ならあるよ〜とのことで係員の人に快諾してもらった。なお、観たかったの当初からマイケル・メイヤー演出のリバイバル版なのだが、そちらが正に観たいんです!と伝えられない英語力よ……
以下の用紙を埋める様に言われた。
State/province of residence
Telephone
Country(if not U.S.)
Position or occupation
Company, school, or union affiliation
Purpose for viewing(please be specific)
Signature
なお、職員さんは現在上演中の作品や、過去のリバイバル年度まで何も見ずに答えていたので、詳しい方々が対応されている様だった。理由はそれなりのものを用意して行ったほうが良さそうである。演出や舞台美術の勉強をしている、演出家の記事を書いている、などがあるかなと思う。(嘘ではない。)
ブースで作品を閲覧!
番号のブースに5分程度で動画を配信するから、と言われるので、ブースに着席する。閲覧室内には24ブースほどあった。金曜日の昼間だったが、4人ほど利用者がいた。
ブースの机の上は下記の様になっており、左側のブラウン管テレビで作品を閲覧し、右側のコントロールパネルで再生する形になっていた。
なお、ヘッドホンのボリュームは右側のボリュームつまみで操作できる。テレビやコントローラーで音量を操作しても(筆者です)、ボリュームは変わらない。
コントロールパネルで職員さんと会話する
なお、コントロールパネルは以下の様になっており、ビデオの操作の下に職員さんとチャットできる様なメッセージ送受信画面がついていた。
途中休憩でDVDの1ディスク目が終わってしまったので、コントロールパネルにて「Please play next tape/disk」ボタンを選択し送信すると、すぐに「Tape/Disc change in progress.Please stand by.」とメッセージを受信して休憩後のDVD2枚目を再生してもらうことができた。
こうして気になっていた作品をチェックすることができたのだった。
2〜3時間空いてしまった方などにぜひ、おススメできるコンテンツであった。
リンカーンセンターは2日くらい欲しい
今回は図書館にフォーカスしたが、元来リンカーンセンターはシアターゴーアーの聖地である。また、改めて訪問を誓う筆者なのであった。
▽次の記事はこちら!
I’d like to study the difference between the Japanese version and the broadway version.
Could you tell me how to watch it?