【ロンドン2024_6】Royal Ballet「Cinderella」〜姫にうっとり

ロンドン3本目は、バレエでした。

2日目のスケジュール記事にもあるとおり、国会議事堂見学からの、ロイヤル・バレエ・アンド・オペラの中のポール・ハリムリンホール(Paul Hamlyn Dining Hall)にてお昼ご飯を食べてからの、シンデレラでござる。

2022年に10年ぶりにレパートリーに復活したフレデリック・アシュトン振付「シンデレラ」。新演出とのことで、トム・パイ(となりのトトロなど)による舞台装置と、アレクサンドラ・バーン(映画オペラ座の怪人など)による衣装も見所になっている。

2022年ネラ主演のライブビューイング版を、日本の英国ロイヤル・バレエ&オペラでみていたのだが、やっぱりバレエは1本は見たい!!ということで鑑賞。ライブビューイング時の感想はこちら。
前回の12月ロンドンもコッペリアだったし、王道のくるみを見られるのはいつになるのだろうか、、、

このシンデレラはロイヤルのレパートリーであり王道ファンタジーの眠りやくるみ、近年のヒット作アリスとの差別化を図るため、全体のテーマが夜と自然、幻想的という大人味付けの演出になっていると思う。

1幕の四季の妖精たちが踊るのは温室、お城の舞踏会はガーデンパーティ、最後は夢のような空間で王子とシンデレラが踊り、無限階段へ二人が消えていく・・・というやや変化球の舞台なのだが、シンデレラという荒唐無稽な話にこの繊細な味付けがたまらんくて、結構好きなプロダクションだった。

と、映画館で見た時も思ったのだが、今回客席で観て、やはりバレエダンサーの迫力のおかげで映像で受けた地味な感じも払拭され、何より高田茜プリンセスが終始キュートの極みだったので、ずっと幸せだったのだった。

以下、観劇時のメモです。

1幕

・周囲に日本人が何組も。今日はマチネ:高田茜、ソワレ:オシポワだったけど茜さん見たいよね。わかる
・全然簡単に踊っているようで、すぐにバリエーションが終わってしまう高田茜シンデレラ
・本当に顔小さいと言うか、全体的に可憐で可愛すぎてずっと見ていたい
・姉2人は男性ダンサーバージョン。ダイナミックでシンデレラとの差が、生だと良くわかる
・四季の精は少し無機質。踊りこなすのに必死な感じを受ける
・それにしても、尊いー!!!!
・ラストではシンデレラのテーマが流れて音がどんどん大きくなり、最後はかぼちゃが空を飛んで割れて、馬車がぱっと現れる。さーっとベールがなびき舞踏会へ。目がうるうる
・このシーンの曲もほんと好きでねぇ。プロコフィエフ御大はこれとロミジュリのジュリエットのテーマがほんと好きでねぇ。好きな曲に最高の踊り、衣装、セット、照明、目の前のオーケストラのピッチを上げての盛り上がり。一瞬一瞬を惜しむように終幕、生きててよかったねぇ

◆2幕
・舞台が夜で暗いのはあまり気にならない。ダンサーのオーラで眩く見えるから?
・ドレスが可愛すぎてパンフを買う。特に群舞のドレスの特集はない。塩パンフなのは知ってた
・シンデレラのドレスの後ろにもリボンが付いていた
・姉2人はライブビューイングの時のアクリ瑠嘉のキュートさの印象が強かったので物足りない印象も。でも生ギャリーさんだったのでそこは幸せ。ネックレスぐるんぐるん
・ラストシーンのパ・ド・ドゥが一瞬ぐらっと?耐えて!と手に汗握る。前から3列目だったので、よく見える。裏を返せば、ここまで全く安心していた技量よ
・Alexandra Byrneの衣装…!最高…!あんな動くのにドレス好きを満たす装飾!踊りにくそうだけど!

この少ない枠の中にバレエを入れる必要があったかな?とは思ったけど、いざ行くと自分の中の少女が涙を流して喜んでいたので、多分次も行ってしまうと思う。

アシュトン振付は難しいとインタビューで言われていたし、着地足がそのまま踏切足になりながら舞台中を駆け回っているのを見て、でもうっとりできるのは本当すごい技量なのだと思った(月並みな感想。

当日のキャスト表を撮り忘れて、キャストがうろ覚えなのが唯一の心残り…シクシク。