どもどもケイです。台風で新刊入手をフライングゲットし損ねたものの、無事発売翌日に読み終われたので、感想を残しておきたい。
※ネタバレ前提の感想だが、解説でも何でもなく、心の叫びです。
小野不由美だー!!!
最近の緻密で染み入る恐怖的な小野さんでくるのかな? それとも十二国時代のファンタジーダイナミックな小野さんで来るのかな?
作者も読者も18年歳を取っている訳で、、、今、このタイミングの長編ってどんな感じなのだろう?とドキドキして待っていた新刊長編戴国編。
A.どっちもやねん。
繊細にまとわりつくように広がる恐怖と、新キャラ含めて元祖中華ファンタジー炸裂で、そ!そういうことかぁ!!!と唸ったのだった。
今の小野不由美が描く戴国の話をきっちり見せられて、ノックアウトされそうだった。
謎多き1・2巻
18年待って更には1・2巻読んでも驍宗様の生死が不明なのだけども。泰麒は一体何に気が付いてがっくり来たの!? 2巻最後の死んじゃった(かもしれない)人は果たして誰なの!? ていうか、暮れて夜には帰らない人たちー!!
謎が謎を呼び、やっぱり我らの主上じゃー!!!といった感想。生きていてよかった。
そして我々の愛する小野主上ゆえに、このまま驍宗様の安否が不明のバッドエンド、あっさり死亡判明のバッドエンド、まさかの鴻基に進軍して再登極ハッピーエンドとの可能性がどれも・・・ある・・・2/3がバドエンというこの状況よ・・・
小野さんを敬愛すればするほど、どれもありうるという重みがリアリティを持って迫ってくる・・・
驍宗様どうなっただろうとドキドキしつつ、あれ?そういえば新刊発売前も同じ感想だったようなと思いつつ、新刊発売日までご無事で!
18年の重み
泰麒登場の冒頭シーンにまず涙が出そうだった。
去思はその場に深く叩頭した。
「心からお帰りをお待ちしておりました・・・・・・!!」
お待ちしておりました!!!(大声で復唱!!
人生で最も登場人物に共感した日だったかもしれない。
ここで一息ついて、そこから1ページ1ページ惜しむように読んでいった読者は多かったのではないか。
勝手な妄想だが、人気長編の続きを書くのって途方もないプレッシャーだと思う。丕緒の鳥の短編で、新しい苗を届ける人物の焦燥があって、これを小野さん自身の焦燥と読み取った。
今回、お待ち申し上げていたのも、阿選がなぜそんなことをしてしまったのかも、小野主上自身が問いたかったのではないか。
驍宗様の行方を捜す旅が、そのまま主上と我々民たちとの旅の縮図になっているようで、作品全体を通じてこの18年の重みが伝わってくるようだった。
新キャラよ
十二国のキャラたちは妄想でよく登場する主要人物たちなので、もはや現実にいる知り合いレベルで、人生の中の存在感がある(突然の電波。
このタイミングでの新キャラって受け入れられるかな?と思っていたが、
暗器使いキター!!
身のこなしの只者ではない少女きたー!!!
みんな大好き琅燦のビジュアルお目見えー!!!!
英章ったら俺様なのに、血判状ー!!!!!
からの、阿選のあごー!!!!!(4巻の書影感想。
ほれほれ、こういうの好きじゃろ〜っていう言葉が聞こえそうなニューキャラたち(大好きです!!!
みんなが推しているキャラたちのサブエピソードもてんこ盛りで、サービス満点の新作だった。
ちなみに耶利ちゃんは何の半獣だと思います?豹かな!!!(テンション高い。
もしかして使令なのでは!?と思ったが昇仙する前のただ人の描写があるので、これは無い。
蠱蛻衫で姿を変えた氾麟梨雪なのでは!?と思ったけど、麒麟は仁の生き物で剣は持たないだろうし。
前回西王母も登場したから、もしかしたら天の御仁たちが登場する可能性も否定しきれないし、妄想広がりますな。
崩壊の様がリアルすぎるので、ちょっと鬱鬱展開なのだが、それにしても3・4巻が楽しみだ!
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