宝塚歌劇団雪組「ファントム」@Tohoシネマズライブビューイング

どもどもケイです。沼初心者の女が、雪組のライブビューイングに2回行くまでのお話です。

ライブビュデビューまで

チケットが取れないことを免罪符に、深入りしようとしてこなかったタカラヅカ。咲ちゃんこと彩風咲奈様と目が合った(と筆者が勝手に思い込んでいる)2年前のグレイテスト・ヒッツから、お茶の間のニワカファンを楽しんでいた。

きっかけ

当時、暗闇の中を這うような日々を送っていた筆者にとって、タカラジェンヌはあまりにまばゆかった。こんなに美しくて幸せな世界があるのかと思った。そして咲ちゃんと目があった(と感じた)0.5秒。心臓がバクバクして、目の前が光に染まって、そのあとは名前も分からないやたら顔が小さくて足が長いジェンヌをずっと追っていたのだった。嗚呼、恋に落ちるってことはあるんだなと思ったのだった。

茶の間デビュー

それからというもの彩風咲奈様の入出の写真を集め、WOWOWで録画した「グレイテスト・ヒッツ」を日々再生し、NHK御大の出血大サービスである望海風斗様のお披露目公演「スーパー・ボイジャー」を録画し、咲ちゃんの階段降りを毎日再生し、スーパー・ボイジャーの振りを覚え、ガトボニのだいもん様のアドリブ感想を求め、咲ちゃんの階段降りをスロー再生してお礼の顔を上げる瞬間の真顔にハートを撃ち抜かれ、カフェブレを何回も見る・・・ような日々を送っていた。雪組子の知識も少しづつ増えていった(みちるちゃんのコーディネートコレクション写真も増えていった)。

ファントムが見たい

それにしてもファントムである。歌唱に定評のあるトップペアが就任してから、待ち望まれていた演目である。筆者は過去の花組公演に足を運んだことがあるが、その時にびっくらこいたファントムである。何って、人が死んだ時にピンスポの中に薔薇の花びらが降ってくるのだ(カルロッタが刺されるシーン。
当時はあまりにスプラッシュするお耽美さに衝撃を受けた記憶があるが、齢を重ねてむしろ日々お耽美成分を注入しないと現実と向き合えない体質となった。機は熟した

ぴあで応募する

そして・・・筆者は年を重ねるうちに、ぴあのプラチナ会員となっていたのである。各種プレイガイドを使うと訳分からなくなる管理能力しかないため、ぴあに統一していたところ優先抽選券が配布されるプラチナ会員へ昇格していたのだった。年間4回以上で2枚配布されるチケットが、4枚もある・・・なぜだ・・・(ヒント:チケット購入回数
普段抽選のある舞台を見ることがないので、試しにライブビューイングに応募した。

当たった。

当たったなら、行かないとしょうがないよねぇ。
情弱でチケット争奪戦の周りをウロウロするしかなかった筆者も、ぴあでファントムのライブビュをゲットすることができたのだった。

ファントム観劇

大阪宝塚劇場の千秋楽をリアルタイムで全国のTohoシネマズへ中継する宝塚ライブビューイング。何の予告も説明も無しに開始時間に始まってしまうので、着席は心持ち早めがいい・・・ということを発言小町で調べていざ参戦。

平日だったのにすごく大きな会場が満員でござった。

リアルタイムの感動

とにかくお空の向こうで歌っている歌声が届くという感動がまず筆者の胸に訪れた。今、ジェンヌの皆様が歌っているのだ!!オペラグラス相当の大画面での視聴だ。
そしてミュージカル本体はもとより、衣装に夢中になった。クリスティーヌのグリーンのバッスルドレス可愛すぎやしませんかね。ファントムも何度も早着替え。
そして、前半の最後と後半の最初が同じシーンであるにも関わらず、何事もなかったように衣装を変えて登場するファントムとクリスティーヌ。いや、さっきお船に乗った時はもっと地味衣装やったやん!休憩挟んだら色が明るめになっとる!なんでや!
それにしても他の登場人物含めて、お姫様好き心を鷲掴みにするお衣装とセットの数々よ・・・。

ビストロのシーンで泣く

筆者はビストロのシーンが1番好きだ。ファントムの歌唱に合わせて、花開いていくクリスティーヌ。「抱きしめてセーヌ川で」と、お互いを思いながら違う場所で歌うファントムとクリスティーヌ。涙ダバー!!
この異なる場所で歌いつつ、目線も交わらない中で、でも同じ曲でハモるっていう演出が大好物なんだよーーー!!ありがとーーー!!!

加えて!控えめにしつつも歌を歌うと人を惹きつけてしまうというクリスティーヌのキャラ造形は、乙女ドリームの極地!!イケメンパトロンに見初められて!!!天才のファントムが力を添えてくれて!!!!そして!2人のハーモニー!!我がお耽美に悔いなし!!!!

好きなシチュが重なりすぎて、本当ここは胸に来るのだ。2回目も泣いた。

パパみと王子様み

肝心の咲ちゃんはというと、もう動いているのを見るだけで胸がいっぱいになってしまったのだが、予想以上にパパみに溢れていた。野性的でセクシーなところから、またひとつ成長されているような。からの、カーテンコールの時のキラキラ王子様が眩しすぎて、冬。

充実の福利厚生

手数料込みで5,000円弱は正直高いのでは?と思っていたが、いざ見てみると開始15分で元が取れてあとは儲けしかないというお馴染みのパターンに陥った。
また映画館ではファントムのパンフが売られて、DVDの予告も入り、他の組についても宣伝がチラ見せされるなど、とにかく王者の風格を見せつけられたようだった。
ということで、2回目にも申し込んだ。

大千秋楽の迫力

2回目は回を重ねた余裕と作り込み、そして何より、全てを出し切ろうとする出演者の気迫が胸に迫る回だった。ファントム自体はラストの展開が相変わらず無理やりすぎると思いつつ、各人のあまりの入り込みように圧倒されたのだった。
彼女たちがあまりに美しく、そして毎日高みを目指しているのだから。私もまた日々を頑張ろう。背筋が伸びるようなそんな観劇となった。