ヘドウィグアンドアングリーインチ

こんばんは!ニューヨーク旅行で、絶賛英語に燃えているケイです!

ニューヨーク旅行から帰ってきていよいよ節約生活が始まる…と覚悟を固めようとしていたけど、これがあった!

ヘドウィグアンドアングリーインチ

『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(Hedwig and the Angry Inch)は、オフ・ブロードウェイで上演されたミュージカルと、その映画化作品である。旧東ドイツ生まれの性転換ロック・シンガー、ヘドウィグが、幼い頃に母から聞いたプラトンの「愛の起原」にあるような自分のかたわれ(=愛)を探して全米各地を巡る物語。そんな彼女の人生が、彼女自身の魂の歌と共につづられる。

ヘドウィグの生みの親であり、初代ヘドウィグである人気俳優、ジョン・キャメロン・ミッチェル来日公演。

筆者としては2014年ブロードウェイリバイバル時のニール・パトリック・ハリスのverが記憶に新しかった。

気になっていたので、ファンである友人の誘いもあり東京千秋楽へいそいそと出発。

■会場は熱狂の渦


(By Pernic nao _yamada)

通常のミュージカルと異なり、とにかく熱狂的なファンがたくさんいた今回の会場。

ヘドウィグの象徴であるヘドヘットのカツラの人、ヘドウィグコスの人、恋人のイツハクコスの人、ヘドウィグ風メイク、パンクっぽい格好の方などなど……客層は熱烈なファンが多く、始まる前から熱気がムンムンしていた。

会場では販売していないTシャツやヘドウィグシャンプーハット的な被り物の人も大量におり、これは期待が高まりますな。

■ライブとミュージカルの中間


ジョン・キャメロン・ミッチェルの歌唱の間に、中村中の語りが入る、凝ったライブのような構成になっていた本作。

セットリストもヘドウィグの衣装も原作に寄せていたし、原作の雰囲気を損なわずうまくライブとして成立させていた。

特にジョン・キャメロン・ミッチェルの迫力は必見。往年の人気にあやかって盛り上げる感じなのかと思ったが、映画と寸分違わぬ歌いっぷり。

声のボリューム、歌唱に込めた憂い、シャウトといい御年54とは思えないような堂々たるものだった。

会場も盛り上がっており、私の前の座席の方はジョンの登場とともに号泣。そうだよね。長年憧れてこころの支えでもあったヘドウィグその人が目の前に現れたら、そりゃ感極まる。人のこと言えないしね。(今年、ディア・エヴァン・ハンセンの劇場でベン・プラットを一目見て泣いた人)

1階席前方はスタンディングも多くライブ会場のようだった。ジョン・キャメロン・ミッチェルの来日ライブなのだけど、ヘドウィグというキャラクターその人への憧憬と愛情に満ちた空間であり、ジョン自身もファンのその気持ちに寄り添おうとしている姿が素晴らしかった。

■賛否両論の演出

高校生の時、ZeppTokyoのカバーライブコンクールで中村中を見て衝撃を受けてからというものちらほら情報が気になっていた。今回、●年ぶりの彼女のパフォーマンスを味わい、再び胸を動かされた。

筆者が学生をエンジョイし、社会人になり、中堅に差し掛かった今までずっとステージに立ち、奮闘してきたのだ彼女は。

ブロードウェイのドラァグクイーンで名を馳せた役者の片割れとしてステージに立つ姿を見て、胸が熱くなった。

トランスジェンダーの生い立ちもあるので、ジョン・キャメロン・ミッチェルの歌唱・声質に近く、ヘドウィグの舞台に自然に馴染んでいたし、観客も彼女の存在感に賞賛の拍手を贈るに違いない。

ただ、ただですよ、、、中村中に思い入れが無い人はびっくらこいたんでないの?この演出。
ヘドウィグ自身、お母さん、トミー、イツハク、ころころと1人で何役も演じる中村中。まるで落語…。

舞台上にしばしば2人いるヘドウィグ(なぜ…?ドッペルゲンガー…?

中村中のタレントに感化されて彼女の物語も掘り下げたいなら、しかるべきイントロダクションをつけた方が良かった。

作中で語らなくても、パンフレットを配るなり、劇場にブースを設けるなり、プロモーションでインタビュー組むなり、観客が入りやすくする工夫はできたと思う。

チケット代もそれなりのプロダクションなのだから、もっと役者を雇うなり、ジョン・キャメロン・ミッチェルのセリフを増やすなり、もう少しミュージカルに寄せても良かったかも。

演出と製作側の粗を出演者にカバーさせているような形になっており、その点は釈然としなかった。ミュージカルファンなのか、ヘドウィグファンなのか、ターゲティングが不明確であり事前案内不足で期待値のコントロールができていなかったように思う。

■アンドリュー・ラネルズ

おまけ。ブロードウェイ版ヘドウィグ役はニール・パトリック・ハリスに続き、なんとアンドリュー・ラネルズが配役されていた。ブック・オブ・モルモンの主役、エルダープライス役のオリジナルキャストだ。

…ということは…もはやwikiに記載があった。


なんたるOpenlyの使い方よ…

日本ではヘドウィグに留まらず、プリシラ、キンキーブーツなどドラァグクイーン役をストレートが演じることが多いけど、本来の作品のあり方とメッセージを考えると何かもやもやするんだよな。

そうそう、ラ・カージュ・オ・フォールもね。

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