【10月】演劇「嵐が丘」で堀北真希に心撃ち抜かれる

トニー賞の授賞式観たさにWOWOWに加入した2017年5月。案の定、会員費用を払えども閲覧せずの(WOWOWにとって)超有料会員化してしまったので、心を入れ替えて活用してみる。

もしこれで活用できなかったら、やめよう。やめて、毎年6月のトニー賞授賞式の時だけ加入するTimely WOWOWer(タイムリーワウワウワー)になろう。

演劇「嵐が丘」

もう、全観客が堀北真希に熱烈プロポーズをしたくなるような作品だったよね。
ツンデレで可憐なお嬢様キャサリンを堀北真希が熱演。前後のインタビューで本人自身が「テレビでは絶対にもらえない役」「自身で足りないものを、声や体の動きで補えるから、舞台ならではの表現」と称していた通り、どこか大人しくて影があるイメージとは真逆の鮮烈な役でした。
そして堀北真希の尺を最大限に取って、引退した彼女の映像を使い倒してやろうというWOWOWの心意気よ・・・。

ドギツクてあんまり共感できないはずのワガママお嬢様も、堀北真希が演じると可愛すぎたこともあり全体的にすごく爽やかなラブストーリーに仕上がっていた。

語り部として終始舞台に出ていた戸田恵子は文字通りの芸達者。語っていたのに、突然セリフを言ってシーンに参加したり、若かりし頃からおばあさんまで今作品のテーマである世代の移り変わりを自然な形で感じさせてくれる存在。

演出として、キャサリンとヒースクリフが密会して愛を語った直後にキャサリンが死に至るシーンを最後に持ってきていたのが、ものすごくツボ。もう鼻血。
前半ではメイドの視点であったため、壁の向こうで叫び声のみ聞こえてキャサリンの死のみ分かるシーンだった。同じシーンを今度はヒースクリフの視点から、キャサリンとの再会と死別として両者涙混じりの演技のシーンとして再度なぞっていた。後半のシーンは、生演奏の音楽の盛り上がりもあり2人の悲しくも自己中心的な愛のあり方が強く残るような構成になっていたと思う。

その他も語り部がくるくる代わり、回想の入れ子構造になっている複雑な原作を逆手に取って、「あの時何があったの?」と観客を引き付けるようなミステリー仕立てになっていたり、設定を生かした演出がとにかくツボ。
また、子役が子供時代を演じているが、大人になった役が一緒に出てきて声だけアテレコするなど、観客が登場人物迷子にならないような優しさ設計だった。

あと、装置ね。奈落が多用された豪華セット。家2件分が、下からと横(下手側)からと出たり入ったり。嵐が丘っていうか、もう上下が丘だったよね。

宝塚沼へようこそ

昨年度から雪組の咲ちゃん(彩風咲奈さま)にしっとりと心を奪われている筆者。これ以上心奪われると年単位で戻ってこられないうえお金を湯水のごとく貢ぐことが想定されているので劇場には行っていないのですが、WOWOWだとそんな宝塚も毎月1〜2本は放映しているんですな。

全公演満席という前人未到の記録を成し遂げた雪組ちぎみゆコンビの作品。何がすごいって、作品に加えて、ちぎみゆコンビの解説副音声があり、しかもその副音声はホール会場での公開収録で、ショーのシーンのあとにホールでのアフタートークまでつけるっていう。出がらしも残らないように使い倒してやろうというWOWOWの心意気を感じた作品その2。

劇団☆新感線

他にはこんな作品も。新感線みたいに会場の勢いの楽しい作品は、テレビにはやや不向きかも。

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