ナショナルシアター・ライブ「マクベス」@Tohoシネマズコレド室町

どもどもケイです。月曜日のお仕事は何でこんなに憂鬱なのか・・・。そして感想が渋滞しているので、マクベスはショートバージョンでお送りします。

「コーダー」の領主ではない

中学高校と演劇部だったので、以降さすがにマクベスは何回か観ており、その度にバンクォーとマクダフとマクベスって誰が誰やら・・・と思っていた。
今回、初めてナショナルライブで本場の発音に触れた筆者
マクベスの発音は、マではなくべが強いんだなぁと全然関係ないところで感慨に浸っていた。マンションではなく、借金のイントネーションなのだ(単語のチョイスよ。

1番びっくりしたのが「コーダーの領主」の発音だった。なんていうか「コゥドゥア」って感じだったのだ。
それもそのはず、脚本だと「Thane of Cawdor」なのだ。

ここ15年以上マクベスはコーダーの領主だと思っていた。しかし実際はコーダーなんて土地は無くて、マクベスは最初にコゥドゥアの領主になったのだ。地味に衝撃だった。自分がシェイクスピアだと思っていたのは、和製シェイクスピアだったのだなぁ。

設定がファンタジー


今回の舞台設定は、核戦争後の世界という中二感あふるるものだった。
多少グロテスクだったが、ロマンに溢れていた。特に首を切り落としてビニール袋に入れて運んでいたり、マクベスの段ボールの鎧をガムテープでぐるぐる巻きにしていたり、とロスト・テクノロジー後の世界観が前面に押し出されていて、胸アツ。

お衣装もスーツが最上位で、あとはジャージやらカーゴパンツやらを寄せ集めて着ているこだわり設定だった。

魔女たちも皆走り回っていたり、鉄棒の上をゆさゆさしていたりと、物理的にクレイジーな感じになっていたので大変良かった。
筆者はホグワーツからの入学許可を本気で待っている●歳なので、こういうファンタジーな世界観を大真面目に追求している方々を見ると感動してしまうのだ(魔法はあったんだ!

多様性

複数の男性役は女性へと置き換えられ、人種や障がい者含めてすごく配慮された舞台だった。しかし、この人種の中にアジアンは含まれていないことが多いような・・・。

ロリー・キニアのマクベス

ヤング・マルクスでも拝見した知的さに溢れる俳優ロリー・キニアがマクベス役だった。なぜ彼が王位簒奪して追い詰められていくのか?
納得のいく舞台だったし、幽霊に怯える姿が印象的だった。

1600年代のセリフ盛りだくさんの話なのに、面白く観られるナショナル・シアターライブを今回も楽しんだのだった。