ナショナル・シアター・ライブ5周年記念シンポジウム

どもどもケイです。連日暑くて、水を飲んで汗をかくスポンジみたいになりますね。

今日はWEBの有名人がしていた企画にインスピレーションを受けてインスピレーションも何もそのままだけど、4時間で4本の記事を更新することに挑戦したいと思う。

1つ目は、昨日行ってきたばかりのナショナル・シアター・ライブ(NTLive)の5周年記念シンポジウムについて!

ナショナル・シアター・ライブ5周年記念シンポジウム


イギリスの4つのナショナルシアターの演劇を字幕付き映画館で見られる企画ナショナル・シアター・ライブ。2014年に開始以降、シェークスピアの国イギリスの最新作品を日本に届け続けている。筆者も2014年のフランケンシュタインを筆頭に、年に2〜3本足を運んでいる。なお、今年は全通します(誰も聞いていない。

▽今年トニー賞も受賞した作品の感想
エンジェルズ・イン・アメリカ@日本橋コレド室町

シンポジウムという名のファンミーティング


詳細のメモは詳しい方々が書いてくださると思うので、NTliveライトユーザーの感想をば。

炎天下の中フラフラになりながら青山学院大学へ参上!まずプログラムが想像以上に長かった!勝手に1時間半くらいかな?と思っていたが、なんと13時から16時半までの3時間半!
冒頭には8月発売のDVDの抜粋上映があり、その後「中の人」の裏話、舞台関係者から見たNTLive、質疑応答コーナーと盛りだくさん。

来ている人もおそらくコアなファンばかり。こんな炎天下の中行っちゃうなんて私の愛すごいえへへ・・・くらいに思っていたのだが、ところどころの挙手具合を見ていると皆様全通の猛者ばかりなのでは…。
ここにいる人をリスト化して、メルマガアンケートサンプルとして販売したら高額で売れるのでは…(感想がよこしま。

女性が8割くらいでした。メインは40〜50代。シンポジウムの座席が前から埋まってくんすよ。どんだけみんなやる気あるの…?(自分も流れるように2列目に座った人。
おそらく日本橋やその他劇場ですれ違っている方々がたくさんいるのだろうな。

中の人は1人プラス1人

えー、えー昨日の感想はこれに尽きるのだけど、運営の人少なすぎぃ(^0^)

NTLiveの配給会社はカルチャヴィルという名の代表中村さん。まさか一人で運営されているとは。そして作品のセレクトはライターの兵藤あおみさん。

かっこいいなぁ・・・と思った。最近起業のことなどを調べることも多いので、事業を手がけてイギリスの演劇を映画館で見るという文化を日本に根付かせようとしているお二人の姿が眩しかった。

NTLiveはディズニー方式

興味深かったのが、字幕もイギリスでつけて最初は修正の権利すらなかったというもの。間の休憩時間の映像も含めて一切いじることは許されないとのことだった。この権利の厳しさは、曲からキャラのキーデザインから厳密管理をしているディズニーと似たニオイを感じた。
コンテンツビジネスの基本は、厳しい品質管理と権利の保有なんですな。

厳しい品質管理の末に生まれた字幕の傑作選が物議を醸したNTLive。現在は運営側の交渉で、修正をしているとのことだった。字幕監修の柏木さんが、日本の字幕はガラパゴスという話をしていて面白かった。というか、柏木さんの字幕とタイミングに関しての情熱も面白かった。

字幕についての熱いお話
・日本の字幕文化はガラパゴス。字幕に熱い想いを持つ文化。
 (タイミングを駆使して、作品と一体化することを重要視)
・英語なのに日本語で聞こえてくるのが理想とされている。
・カット割り、尺もフレーム単位で細かく決められている。
・海外の字幕は補填情報。内容がわからなくても、映像メイン。
・セリフのところに字幕あればそれでいいよね?くらいのノリ
・英語は目が左右に動く。見やすく短くパッパッ出てくる。日本語は絵みたいに一見して理解。

一番印象的だったのは、「字幕を通じた文化交流」と呼んでいたところ。ガラパゴスを恥じたり、イギリスを正しいとするのではなく、自分の文化に自信を持って相手に歩み寄っている姿が印象的だった。

また、映画と違ってセリフで見えないものを観客に想像させていくのが、演劇字幕の難しさと言っていたのも目からウロコだった。

上映時間と回数はシネコンが決める

他にもホォ〜と思ったのが、時間や回数は全てtohoシネマズ側で決めているということだった。そのため、映画でも活躍する人気役者が出ていたり、演出が有名監督だったりすると、上映会場が大きくなったり、回数が増えたりするとのこと。また、期間内に動員が見込めるハリウッド大作の有無でも会場と時間帯が別れるそうな。
カルチャヴィルさんの口調は「全く関与してまへん」という静かなノリだった。作品上演要望は、映画館に申し入れなければならないという新たな学びをえたのだった。アンケートとかあったらちゃんと書こう・・・。

上映作品一覧も配布されたり、ファンを大切にする運営サイドの顔がわかって充実したイベントだった。