【NY予習編2】ブックオブモルモンの予習

閲覧予定のミュージカルの1つブック・オブ・モルモン、

ブック・オブ・モルモンを予習

実施した予習は以下のとおり

・サウンドトラックの聞き込み
・有名あらすじサイトを確認
・現状の出演キャストについて調べる
・youtube関連動画閲覧
・各歌の逐語訳

みどころ

ミュージカルのアカデミー賞とも言える、世界最高のミュージカルの表彰トニー賞。2011年トニー賞最多9部門獲得(作品賞、脚本、作曲、助演女優、演出、オーケストラ、装置、照明、音響)、主演男優2人とも主演男優賞にノミネートされるなど、今もヒットを続けるロングラン作品。

2017年6月で通算2,000公演を突破したらしい。

ハイレベルの歌唱と不謹慎ギャグ

アメリカの大ヒットアニメ「アベニューQ」の作者トレイ・パーカーの作・演出・作詞のため、ギャグや不謹慎表現が満載の中に、社会風刺が満ちている作品。

名曲揃いのナンバー

ディズニー作品「アナと雪の女王」作曲家ロバート・ロペスの作品のため、正統派ミュージカルの曲が満載で、ブロードウェイでもトップレベルの歌唱力を必要とする曲ばかり。主役級は他のミュージカルでも主役を演じるような実力派キャストが登場する。

今回観るディア・エヴァン・ハンセンで、今年主演男優賞を受賞したベン・プラットも主役2人のうちの1人、カニンガム役で2年ほど出演していた。

前半最後の曲「Man Up」

(冒頭ソロを歌うカニンガム役は「ディア・エヴァン・ハンセン」のエヴァン役で2017年トニー賞主演男優賞を獲得したベン・プラット)

笑いっぱなしの2時間半!

スターたちが歌う素晴らしいメロディに、不謹慎でシュールな歌詞と演出がついているギャップが笑いどころになっている作品。歌詞も掛け言葉に凝った作りになっており、ダンスや舞台装置含めて、世界一流の技術の中にギャグが満ちているのでとても濃い観劇体験になること間違いなし。

重要豆知識

宣教師が主人公のため、予習することで楽しみを倍増することができる。ここでは、ぜひ押さえておいていただきたい頻出単語をご紹介する。

モルモン教関連用語

★末日教徒モルモン教

Church of Jesus Christ of Latter-day Saints

(チャーチ・オブ・クライスト・オブ・ラターデイ・セインツ)

1830年にアメリカ合衆国にて宗教家ジョセフ・スミス・ジュニアによって立ち上げられたキリスト教系の新宗教。通称はモルモン教会で、教典の一つであるモルモン書(The Book of Mormon)に由来する。劇中では、教団の創立の話が繰り返し登場する。そしてそれが、段々改変されておかしな方向になっていく。

モルモン書とは?
古代アメリカ大陸に実在したとされる預言者モロナイの示現を受け、ジョセフ・スミス・ジュニアが実際に掘り起こしたという金の版でできた書物を翻訳したものとされている。1830年3月26日に最初の版が出版された。(中略)そして、その金板はモロナイに戻され、天に保管されているという。

★ソルトレイクシティ

Salt Lake City

モルモン教の本部があるユタ州の州都。ミュージカル中では、ウガンダの少女ナルバンギが間違えて、ソル・トレイカシチィ(Sal Tlay Ka Siti)と歌っている

★エルダー

Elder(先輩)

モルモン教における宣教師への呼びかけ。モルモン教の宣教師は原則2人1組で行動する。18歳から2年間、教会から指定された地域への布教活動を行うことで宣教師になれる。

2人1組で派遣先を発表される曲「Two By Two」

★ラターデイ

Latter-day

文字通りの意味は、ラター(次の、後の)、デイ(日)で、次の日、後の日。

キリスト教では、この世の終わりの日であり、天使の軍団や神が降臨してこの世が終わるとされており、人類は皆神の国に迎え入れられて救われる日。モルモン教では、この末日の救いを布教している。

しかし、このミュージカルのメインメッセージは、「将来の救いを信じられず苦しく生きるも、日々を大切に楽しく生きよう」であり、ラストの歌など「Tomorrow is the latter-day.」(トゥモローイズザラターデイ/明日は明日さ!)(どんなに苦しい状況でも、今日が良ければそれで幸せなのさ!)というフレーズが何回も登場する。

★サムシング・インクレディブル

something incredible (素晴らしいこと、とてつもなくすごいこと)

エルダープライスが、「スーパーなことがしたいんだ!!」と何度も言っている台詞。

後半では、彼のお尻の穴に聖書あるものが突っ込まれるという「すごいこと」が起こるというオチがつく。

登場人物紹介

各人の非常に個性があるので、ぜひ押さえておいていただきたい。

Elder Price(エルダープライス)

主人公。宣教師になりたい青年。生真面目で優等生になりたいが。

18歳のため、2人1組の宣教師として派遣されることになった。

派遣されたい地域は、フロリダのオーランド(ディズニーワールドとシーワールドがあり、パットゴルフができる)。しかし、今回のミュージカルではアフリカのウガンダに派遣されてしまい、現地のエイズ流行や暴力、神を敬わない姿勢などにカルチャーショックを受ける。

しかも落ちこぼれのエルダーカニンガムと組まされ、さらに悩む。

小さい時に、ドーナッツを盗み食いした罪を弟に着せたことが心の底にあり、罪の意識を持っている。

Elder Cunningham(エルダーカニンガム)

もう1人の主人公。常に落ち着きがない落第生。常に前向き。エルダープライスとともに、ウガンダに派遣される。

妄想癖と虚言癖があるが、ロードオブザリングやスタートレック、ダースベイダーが出てくる彼の布教はウガンダ現地の人にウケる。

末日のことを、明日の意味だと勘違いしているなど、おバカ。

初演では、映画「アナと雪の女王」の雪だるまオラフの声優、実写「美女と野獣」のガストンの手下のル・フゥ役のジョシュ・ギャットが演じており、彼の出世作。

▽実際の感想はこちらからどうぞ。

ブック・オブ・モルモン@Eugene O’Neill Theatre

2018-08-18