プラハはアール・ヌーヴォーの街だった。軽やかで優美な装飾がめちゃ素敵だったので、まとめておきたい。
筆者はロココ調やシャビーシックなどの姫系猫足系の家具がとてーも好きなのだが、今回の旅でアール・ヌーヴォーのインテリアも素敵だと思うに至った(脳内マイルームがまた増えていく。
▽シャビーシックの概要とトキメク写真たち
今更ですが「シャビーシック」ってなに?
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麗しのアール・ヌーヴォー
19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで流行したスタイル。曲線が多く装飾的で、花や草をモチーフにしている。機械工業に対しての芸術として手作業でしか成せない複雑な模様や装飾を主としたため、大量生産に向かずその後衰退。
個人的にはこの電飾が印象深かった。きっと電球がかっちょいい時代だったんだろうな。
アール・ヌーヴォーといえばミュシャ
アール・ヌーヴォーの代表的なデザイナーといえばミュシャ。1860年現在のチェコ生まれだ。
タロットカードのような優美な女優ポスターやパネル絵で知られているが、本人はスラブ民族について熱い思いを持っていて20枚の連作である大作「スラブ叙事詩」を残している。
昨年2017年にはスラブ叙事詩全作品が日本に来ていたのが記憶に新しい。縦が人間数人分という超大きいキャンバスに、神話や戦争などの歴史が描かれていたのだ。筆者は大きな絵に圧倒されて、ミュシャってガーリーな絵を描くだけのおっさんじゃなかったんや・・・と思ったのだった(失礼。
こちらはプラハ城内ヴィート大聖堂にあるミュシャデザインのステンドグラス。独特のアニメ塗りはステンドグラスでも健在。ステンドグラスの前は黒山の人だかりだった。
アール・デコとは全くの別物
しかし、筆者はプラハに行くまで、ミュシャのこともアール・ヌーヴォーのこともすっかり忘れていたのだった。というか、もはやアール・ヌーヴォーのことをアール・デコと呼んでみたり、あんなに感動したのに・・・全部記憶の彼方へ・・・\(^o^)/
アール・ヌーヴォーとアール・デコを混同してたけど、ミュシャは前者だし全然違うもの!!(今日の学びhttps://t.co/r404cJBVxd
— ケイ (@key_s1014) August 29, 2018
ちなみにアール・デコに馴染みがあるのは、ディズニーアンバサダーホテルのせいだろう(言い訳。
(1930年代のアメリカをテーマとした華やかなアール・デコスタイルで統一した外観やインテリアがウリのホテル。日本の舞浜にある。)
プラハの街のアール・ヌーヴォー
ここからは素敵な建物たちを紹介したい。
市民会館
プラハの代表的なクラシックホールやカフェなどがある市民会館。代表的なアール・ヌーヴォーの建築だ。
プラハ春の音楽祭のメイン会場であるスメタナホールでは、日光が差し込む美しい会場で音楽を楽しむことができた。
また、市民会館の中の市長の間はミュシャが内装を手がけているらしい。時間の関係で見ることはできなかったが、その事実だけでご飯が食べられそう。ごちそうさまです(^0^)。
ニューヨークのメトロポリタン歌劇場にシャガールの大きな壁画がかかっているのを見た時にも同じ気持ちになった。超有名なデザイナーの作品が、今なお実用で劇場やホールを装飾しているのは筆者にとっての萌えポイントなんですな。
プラハ中央駅
プラハ中央駅も代表的なアール・ヌーヴォー建築・・・なのだが、ちょっと部分的だった。
正面の入り口を入ってすぐの屋根には紋章がたくさん並んでおり、都市国家とか家とかでワクワクするなら楽しいと思う。
写真写りはいいが、市民会館に比べると8%くらいの感動だった。
K+Kホテル セントラル
宿泊したホテルがアール・ヌーヴォーの装飾が施されたホテルだった。
エレベーターホールなど、美しい。ロココやゴシックに比べて、明るく柔らかい印象だ。
このエレベーターがお上品でとても胸アツ。家に持って帰りたかった(家がエレベーターで占められる。でも速度がもったりだったのであまり使わなかった。余談だが、チェコのエレベーターには閉まるボタンがついていないことが多い。
白くでっかい電球
筆者が気になったのが、白い電球だった。アンティークショップをいくつか回ったが、この白い電球のシャンデリアが所狭しと置かれていた。
アンティークのシャンデリア=ろうそくのイメージでいたが、アール・ヌーヴォーのアンティークではこの白くでっかい電球になるのだろう。
電球が切れている
そして気になったのが、結構電球が切れていることだった。ホテルの食堂もちょくちょく電球切れている。
国民的に愛されているスメタナホールも・・・電球が切れてるー!
いや、こんなにたくさんの電球を交換するのは手間がかかるよね・・・脚立じゃ届かない場所も多いし・・・。
アール・ヌーヴォーが実用的でないので衰退していった、ということを実感できた白い電球たちだった。
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