ナショナルシアターライブ「リチャード2世」

ntlive

どもどもケイです。リチャード2世の感想を残しておきたい。
15分ほど書いて、データが飛んでしまうという悲しい事件があったので、簡単感想だ。

サラリーマンしすぎて心が死んでいたが、ロイヤルバレエ、宝塚と行ってついにナショナルシアターライブに向き合う気持ちになれた。

嘆きの王冠シリーズに結局行けなかったりで、古典演出のリチャード2世を知らないままの今回の演出だったので、お目目パチクリ、、、といった感じに。

解釈に悩む部分も多かったので、語る会に行けたらいいのだが、なかなか駒場東大前に行ってセミナーの時間を確保することができずぐぬぬ、、、といった感じだ。オンラインでのアーカイブ化は難しいのだろうか、、、
有料配信でも今回のリチャード2世は解説聞きたかったと思った。

血と水と土が印象的な演出だった。バケツ・・・?と思っていたが、最初の血のりベチョーのシーンで、もしかしてこれバケツ全部・・・?という期待を持ったが、全てぶちまけて演目が終了した。

サイモン・ラッセル・ビールが有名なシェイクスピア俳優なのか。どう見ても大御所にバシャバシャ色々なものをかけていたので、ファンだったらたまらんだろうなぁと思った。

イアン・マッケランずぶ濡れの時もそう思ったけど、大御所が体張るのね。ナショナルシアター。

途中から面白いなぁと思っていたのは、2名ほど体が汚れない人がいたこと。皆が横になっている時も体を壁に立てかけているだけだったり、注意深く見ていると汚れないように気をつけているのが見て取れる。

権力闘争の只中にいて、自らには血も汚れもなく立ち回っている狡猾な有力者、、、この見える化がとても興味深かった。
この人間関係模様を汚れで具現化しようとして、実際の脚本の中でやり抜くってすごいことでは、、、

またリチャード2世の心象風景に特化した舞台だなぁと感じた。途中の彼の王様と乞食のセリフを冒頭にも入れてそれが示唆されているのかなと。

自分の愛馬を取られた時に文字通り顔に泥が塗られていたり、庭師と少年の国に対するメタファーのセリフなのに水と土で明示されていたり。
衣装や舞台装置は全て暗喩なのに、王様にかかる血と水と土だけが具体的で、そのアンバランスさが面白かった。

あとなんでみんな手袋だけしているんだろう?と思ったが、途中の手袋ペシペシ選手権のシーンで、そういうことかと思った。