パラドックス定数の動画配信祭@YouTube

paradox

どもどもケイです。時間がたってしまったのだが、動画配信の感想を更新していきたい。

まずはパラドックス定数の動画配信祭の感想を!

トロンプ・ルイユは個別感想書いたので、残りの見た作品について感想を残しておきたい。


▶︎Das Orchesterの感想はこちら!
▶︎トロンプ・ルイユの感想はこちら!

731

トロンプ・ルイユがほっこり&小劇場の面白さという感じだったのだが、こちらはじっくり狂気を描いていて、でも小劇場の面白さだった。

馬に見えた役者さんたちも、今回は黒いスーツに身を包んでまた違う味わい。

話が進んでいくにつれて登場人物たちの本性が透けて見えるようになってくる。こう、人を人とも思わない、人権の概念を抜き取ってしまった人たちの話なのだが、新型コロナのニュースなどの違和感など、煮詰めた感じですごくキマリが悪い…。

人権軽視の苦しみに対する救い
居心地の悪さというか、ゾッとするというか。
モラルが何処かへ飛んでいってしまった人々と明確に描いている731と、何気ない自分自身や周りの人権軽視の会話とどっちが重たいのだろうか…とつい考えてしまった。

人権軽視を糾弾しているだけ、この小劇場の方がよほどまともな感じがして、日々の苦い、傷ついた思いが癒されるような不思議な風味を感じた。

ディアエヴァンハンセンで僕がしたんだ!という苦しさの吐露による気持ちの良さに近い後味。

やりたくないことや日々気持ちが悪いことに対して、やっぱり気持ちが悪くて本当はしたく無いんだという本音を体現してもらえている、そういう重みが昇華されるような心地というところだろうか。

敗戦国のチキガイ集団じゃない、医学と真剣に向き合った理想の集団だ!という劇中の台詞と、成長停滞国で戦略が一切無い破綻した国家じゃない、集団で同調して危機を乗り切ろうとしている先進国だ!という今の政治局面との違いってあるんだろうか、と苦く思った。
思想の欠如を突きつけられている気がして。

5seconds

今回見た中ではトロンプ・ルイユを枠外にすると、1番心に残った作品だった。怖い展開がやや苦手なため、静かな会話劇が好きなのかもしれない。
最後の飛行機に搭乗していくシーンは、とても心に残った。入りがジーンとしただけに、途中からの機長のあれこれは、来た〜狂気〜(^0^)

トロンプ・ルイユの時もそうだけど、机に座っているだけで観客を飛行機に乗せちゃうこの劇団の魅力にグッとくる。
機長の精神の揺らぎの描き方は、小野ゆたかさんの演技が爆発というか。病気を面白舞台装置として使ってしまうことに、全面賛成をするのはいけないのだと思うのだけども、そうだけれどもオイシイ素敵演出だなぁと感じた。

Nf3Nf6

特濃カルピスと噂を聞いて臨んだけれども。まぁそうでも無いかな?と余裕をかましていたのだが、途中から爆速で追い抜かれていった。

緊迫した戦火の頭脳戦を見ているのか、ニッチすぎるイチャラブを見に来ているのか、我々は・・・何を・・・見ているんだ・・・?

目が点になるというか(国中の収容所を探した?)、待って今なんて?(敵国との暗号のやりとりがラブレター?)と反芻しているうちに、どんどんどんどん主人公たちがコジれた愛の告白をぶちかましていく。
そう、チェスしていたのにいつの間にか2人で1つの数式を紡ぎ出すように・・・。
気分としては、月が綺麗ですね天下一武闘会。

個人的には「お前は本当に仮定が好きだなぁー!!」という半ギレセリフが1番好きだった。ご馳走様でした。

ブロウクン・コンソート、蛇と天秤は残念ながら見逃してしまった。動画配信閲覧だと、向き合うよりもある程度流し見のような見方になるということを学んだので、肩肘はらずに常に何かを流すような形で閲覧数を増やしても良いのかもしれない。

東京裁判と、怪人21面相は有料配信しているそうなので、どこかで見ておきたいのだよな・・・。

20201/3/31まで限定で脚本も販売している!台詞一つ一つが扱うテーマに沿ったコンセプトで徹底している。

▶︎Das Orchesterの感想はこちら!
▶︎トロンプ・ルイユの感想はこちら!