どもどもケイです。続けて溜まっている感想をザクザク更新していきたいと思う。
2本目は東宝シネマズで観るロンドンの最高品質演劇、ことナショナル・シアター・ライブのプレゼント・ラフター!
Me after I say I take constructive criticism well: pic.twitter.com/obxWnYRBzH
— National Theatre (@NationalTheatre) October 28, 2020
プレゼント・ラフター
1942年ノエル・カワード作演出、主演の作品。
人気俳優ギャリーと周囲を取り巻く人間たちのコメディだ。
主演のアンドリュー・スコットは、私はシャーロックのモリアーティ教授役のイメージが強く、アンスコがこんなこともしてしまうなんて!!
というだけでニヤニヤ楽しい観劇になった。
上質なコメディという概念を体現したような体験で、ナショナルシアターライブ様様ー!!!と心の洗濯ができるような時間になったのだった。
映画館観劇後に2020年ローレンス・オリヴィエ賞の発表があったので、アンドリュー・スコットの主演俳優賞、インディラ・ヴァルマの助演女優賞受賞に、観た〜と幸せな気持ちになったのだった。
俳優ガチンコバトル
見ていて思ったのは、切り立った尾根を走っていくような恐怖。
オモローなのだが、こっわ、最高のコメディこっわ!!と思ったのだった。
抱腹絶倒コメディだし、俳優たちの一挙手一投足に観客が着目していて笑いの波を今か今か、と待ち受けているような雰囲気。
セリフの滑舌や間合い、出ハケのタイミングなど1歩でも間違うと、面白いシーンに沈黙が下りる訳で。
ゆっくりテンポのシリアスな芝居も勿論難しいのだろうけど、ハイテンポのコメディもめちゃ恐ろしいのだなぁと思った。
最高な俳優たちが舞台上で、大技をガンガン繰り広げているようなバトルのような雰囲気を感じて、話も楽しいけど俳優レベル高楽し〜と思ったのだった。
先送りしてきた問題が襲ってくる人生後半戦
印象的だったのが、最後近く、先送りボックスの手紙溢れてきて、ギャリーの周囲も混沌としてくる演出。
若さだけでは乗り切れなくなると、孤独と向き合って先送りした問題に血を流しがら向き合わざるを得なくなる、というのがストーリーとともに視覚的に表現されていて、こういう暗喩みたいな演出好きだなぁ。
ワンシチューションの演劇なので、どこかヴァージニアウルフなんて怖くないを彷彿とさせるのだが、あまり精神的なえぐみはない爽やかな後味だった。
あと、男女入れ替えの演出は、女性=頭軽い添え物も回避できるし、ギャリーの奔放さも出るし、なんか入れ替える必然性しか感じなくて、アイデアと実現ししまうのほんと凄い・・・と思った。